日本最古の神社の一つで、三輪山を御神体とする大和国一の宮。神社の本殿は存在せず、神体山である三輪山を直接拝む形式をとっています。
直接拝むため本殿を持ちません。三輪明神と呼ばれ、明治時代になり大神神社に改名されました。
山中には奥津磐座、中津磐座、辺津磐座の3つの磐座(いわくら)があり、古神道(原始神道)の形態を残しています。磐座は儀式の依り代としての岩に対する信仰です。
現在の拝殿は1664年、江戸幕府の第4代征夷大将軍である徳川家綱の時代に再建されたもので、国の重要文化財として指定されています。
それ以前は三ツ鳥居と瑞垣が巡らされただけでした。拝殿奥にあるる重要文化財に指定された三ツ鳥居(三輪鳥居)は、明神鳥居の形式の両脇に脇鳥居が接続した、特異な形式のものです。
三つ鳥居から辺津磐座までが禁足地で、古墳時代から奈良時代の土器や勾玉、茶臼玉が出土しています。
神社のご神体である三輪山は「みむろやま」と呼ばれ、古来より酒の神様として信仰を集めています。「みむろ(実醪)」とは酒の元を意味します。
日本書紀によれば、崇神天皇の時代に国中で疫病が流行した際、崇神天皇が大物主大神様から、酒を奉納するようお告げの夢を見ました。
そこで酒造りの杜氏であった高橋活日命が酒を醸造し、神酒を奉納したところ、疫病が治まったとされています。
この功績により、高橋活日命は大神神社の摂社となりました。記録に残る日本最初の杜氏であり、酒の神として知られています。
神体山である三輪山には登ることができます。かつては神聖な山で、禁足の山として入山制限がされていましたが、明治時代以降は禁約を守ることを条件に登拝できるようになりました。
とを忘れずに。水分補給以外の飲食とカメラによる撮影は禁止、山内のことは他言無用とされています。
登拝のお参りは2~3時間ほどかかりますが、厳かな雰囲気の神聖な山で自身と向き合うことができます。
三輪駅から徒歩で10分