讃岐神社は、奈良県北葛城郡広陵町三吉に位置する古社で、式内社に指定され、旧社格は村社です。この神社は、日本最古の物語とされる『竹取物語』に登場する「竹取の翁」と深い関わりがあるとされ、竹取物語のゆかりの地としても知られています。
奈良県北葛城郡広陵町三吉に鎮座し、その歴史は古く、大和国広瀬郡の一部であったこの地域において、古くから信仰を集めてきました。
讃岐神社が鎮座する「三吉」は、現在は「みつよし」と読みますが、かつては「散吉」と書いて「さぬき」と読んでいました。これは、讃岐国の斎部氏(いんべし)がこの地に移り住み、故郷の神を勧請して創建したことに由来すると考えられています。『延喜式神名帳』には「大和国広瀬郡 讃岐神社」と記され、小社に列格しています。
讃岐神社は、竹取物語に登場する「竹取の翁」の名が「讃岐造(さぬきのみやつこ)」であることから、そのゆかりの地とされます。物語の冒頭には「今は昔、竹取の翁というものありけり(中略)名をば讃岐造(さぬきのみやつこ)となむいいける」とあり、この「讃岐造」が広瀬郡散吉郷の長であったという説があります。
広瀬川合(現・廣瀬大社)の若宇加乃売命を勧請したことで、江戸時代までは「広瀬大明神」や「南川合明神」とも称されていました。しかし、慶長19年(1611年)の火災により焼失し、その後再建された現在の本殿がその名残をとどめています。
讃岐神社の祭神は以下の三柱です:
『日本三代実録』元慶7年(883年)12月2日条には「散吉大建命・散吉伊能城神に神階従五位下を授ける」という記述があり、これが当社の神を指すと考えられています。
現在の本殿は、慶長19年(1611年)の火災後に再建されたもので、伝統的な様式が特徴です。
讃岐神社の入口に立つ鳥居は、訪れる人々を神聖な空間へと導く象徴的な存在です。
境内からは、石製坩などの貴重な遺物が出土しており、その一部は東京国立博物館に展示されています。これらの遺物は、古代の信仰や祭祀の様子を物語っています。
広陵町は、竹取物語の舞台とされる有力な候補地の一つです。その根拠には以下のような点が挙げられます:
讃岐神社は、奈良県の葛城地域を舞台とした映画「天使のいる図書館」のロケ地の一つとしても知られています。主演は小芝風花、共演に横浜流星が出演し、美しい奈良の風景と共に讃岐神社も登場しています。
讃岐神社は、古代から続く信仰と伝説が息づく場所であり、竹取物語との深い関わりを持つ歴史的な神社です。訪れることで、日本の古代文化や神話の世界に触れることができる貴重な場所です。広陵町を訪れた際は、ぜひこの神社にも足を運んでみてください。