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葛城市相撲館「けはや座」

(かつらぎし すもうかん)

相撲発祥の地に立つ学びと体験のミュージアム

葛城市相撲館は、奈良県葛城市當麻にある市立の博物館で、正式名称を葛城市相撲館「けはや座」といいます。平成2年(1990年)5月に開館した全国的にも珍しい相撲専門の資料館であり、相撲の歴史・文化・精神を幅広く学べる施設として、多くの来館者に親しまれています。

この相撲館は、葛城市出身で相撲の開祖と伝えられる當麻蹴速(たいまのけはや)を顕彰することを目的として整備されました。館のすぐ近くには「當麻蹴速の塚」があり、相撲の起源に直接触れられる貴重な場所となっています。

葛城市相撲館の概要

葛城市相撲館「けはや座」は、相撲の開祖とされる當麻蹴速の功績を後世に伝えるとともに、市民の文化的向上や心身の健全な育成、さらには観光振興と地域活性化を図ることを目的として設立されました。

相撲は日本最古の武技・神事の一つとされ、単なる競技スポーツではなく、礼節や精神性を重んじる日本文化の象徴でもあります。相撲館では、そうした相撲の奥深い魅力を、子どもから大人まで分かりやすく、かつ楽しく学べる展示構成が工夫されています。

全国的にも珍しい体験型の相撲ミュージアム

平成2年5月に開館した葛城市相撲館は、全国でも数少ない相撲をテーマにした専門博物館です。館内には約12,000点から13,000点におよぶ相撲関連資料が所蔵されており、その内容は非常に多岐にわたります。

書籍や古文書、番付表、星取表、浮世絵、力士の写真、郷土ゆかりの力士に関する資料などが体系的に展示されており、相撲史の流れを時代ごとに理解できる構成となっています。学生の調べ学習やレポート作成、さらには相撲愛好家の研究の場としても高く評価されています。

館内最大の見どころ「本場所と同サイズの土俵」

実際に上がれる展示土俵

葛城市相撲館の最大の特徴は、大相撲の本場所と同じサイズで再現された土俵が館内1階中央に設けられている点です。本来、土俵は神聖なものとされ、力士や行司しか上がることが許されませんが、この土俵は展示用であり来館者が自由に上がることができるため、相撲の迫力や雰囲気を体感できる人気スポットとなっています。

サイズは大相撲本場所と同じで、土俵に立つことで、力士たちがどのような緊張感の中で取組に臨んでいるのかを肌で感じることができ、特に子どもたちや修学旅行・遠足で訪れる小学生に好評です。記念撮影の場としても親しまれています。

映像展示「けはや物語」

館内では、當麻蹴速を題材にしたオリジナルのミニ映画『けはや物語』が上映されています。この映像では、相撲の起源や當麻蹴速と野見宿禰の伝説が、分かりやすく解説されており、初めて相撲史に触れる方にも理解しやすい内容となっています。

當麻蹴速(たいまのけはや)と相撲の起源

當麻蹴速とは

當麻蹴速は、垂仁天皇の時代に大和国當麻邑(現在の奈良県葛城市當麻)に住んでいたとされる人物で、強力無双の豪傑として知られていました。『日本書紀』によれば、蹴速は生死を問わぬ勝負を望むほどの剛の者であり、その噂を聞いた垂仁天皇が、出雲国から勇士野見宿禰を召し寄せ、捔力(すまひ)を取らせたと伝えられています。

この対決では、互いに激しく蹴り合った末、野見宿禰が蹴速の腰を踏み折り、蹴速は命を落としたとされています。この出来事が、日本最古の相撲の記録とされ、當麻蹴速と野見宿禰は後世、相撲の神として信仰されるようになりました。

當麻蹴速の塚

葛城市相撲館のすぐ近くには、當麻蹴速の塚と伝えられる史跡が残されています。この地は、蹴速が生き、そして伝説の舞台となった場所として、相撲史において非常に重要な意味を持っています。

また、當麻山口神社周辺には蹴速の屋敷跡と伝えられる場所もあり、地域全体が相撲発祥の地としての歴史を今に伝えています。

2階展示と郷土力士の紹介

館内2階では、近年活躍した郷土出身力士の紹介コーナーが設けられており、新入幕を果たした大真鶴関に関する展示も見ることができます。こうした展示は、相撲が過去の歴史だけでなく、現在も続く生きた文化であることを実感させてくれます。

教育・観光拠点としての役割

葛城市相撲館は、小学校の社会見学や遠足の定番スポットとしても利用されており、体験型展示を通して日本の伝統文化に親しむ教育の場となっています。また、當麻寺や二上山など周辺の観光地とあわせて巡ることで、葛城市の歴史と文化をより深く理解することができます。

利用案内・アクセス情報

施設情報

所在地:奈良県葛城市當麻83番地1
開館時間:10:00~17:00(有料)
休館日:原則として火曜日・水曜日、年末年始(12月28日~1月4日)
駐車場:無料駐車場あり

交通アクセス

近鉄南大阪線当麻寺駅より西へ徒歩約5分。駅から近く、公共交通機関での来館も非常に便利です。

まとめ

葛城市相撲館「けはや座」は、相撲の起源と深く結びついた葛城市ならではの文化施設です。本場所と同じサイズの土俵に上がれる体験、充実した資料展示、そして當麻蹴速の伝説に触れることで、日本の伝統文化である相撲を多角的に学ぶことができます。

相撲ファンはもちろん、歴史や日本文化に興味のある方、家族連れや学校教育の場としてもおすすめの観光スポットです。葛城市を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

Information

名称
葛城市相撲館「けはや座」
(かつらぎし すもうかん)

葛城・御所

奈良県