広大な境内に楼門・庫裏・本堂など藤原・鎌倉時代の建築物や数多くの重要文化財を誇る古刹です。
八十八箇所道が竜王山中腹の奥の院まで巡らされており、境内は四季折々の美しい花々で彩られており、特に4月下旬から5月上旬にかけて咲く平戸つつじの美しさは圧巻です。
かきつばたも5月中旬から下旬にかけて本堂前の池に咲き、水面にその清楚な姿を映し見る人の心を和ませます。
秋には紅葉が美しく、古くから歌や和歌にも詠まれている名所です。また、庫裏では名物の三輪そうめんを食べることができます。
長岳寺は、824年に淳和天皇の勅願により、空海が大和神社の神宮寺として開いたと伝えられる由緒ある寺院です。
盛時には48もの塔頭が建ち並ぶ大寺でしたが、応仁の乱や1502年の兵火によって衰退しました。しかし1602年に徳川家康の支援によって復興しました。
本尊である木造の阿弥陀三尊像は、1151年の作で玉眼(像の眼の部分に水晶を嵌め込む技法)を使った仏像としては日本最古のもので、重要文化財に指定されています。
また、広い境内には日本最古の端正な鐘楼門や江戸初期の宝形造の延命殿も現存していて、古墳の石材を利用した鎌倉時代から江戸時代にかけての2メートルほどの石仏が数多くあります。
秋には安土桃山時代に狩野山楽が描いた9幅構成の横11メートル、縦4メートルの大地獄絵図が開帳されます。
長岳寺の魅力は四季折々の美しい花々の咲く自然や歴史にある文化財です。平和な気持ちになれる場所として、多くの人々が訪れる名所の一つです。
9:00~17:00
年中無休
拝観料
大人 400円
大学生・高校生 350円
中学生 300円
小学生 250円
JR・近鉄桜井駅から天理駅行きバス「上長岡(かみなんか)・長岳寺前」下車、徒歩約6分
JR柳本駅から徒歩約20分