信貴山の山腹に建てられた毘沙門天を本尊とする寺院で、信貴山寺とも呼ばれています。
寅の寺とも呼ばれ、境内には虎がいっぱいいます。入り口には電動で首が動く世界最大の大きな張子の虎があります。
また、信貴山は、全山が一面にピンク色の桜で染まるお花見の名所で、境内には2,000基もの石灯籠があり、桜の時期には日没とともに灯りがともるため、情緒たっぷりのお花見が楽しめます。
詣や寅まつり(2月下旬)などで多くの参拝客で賑わいます。また、境内には鳥居が並び、神仏習合の名残を残しています。
伝承では聖徳太子が582年に寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻に四天王の一つである毘沙門天を感得しました。
後にその加護によって物部守屋に勝利したことから、587年に聖徳太子は自ら刻んだ毘沙門天を本尊として当寺を創建し、「信じるべき、貴ぶべき山」として信貴山と名付けたとされています。
命蓮上人によって910年に伽藍が整備され、病であった醍醐天皇を命蓮が治癒したことから天皇によって「朝廟安穏・守護国土・子孫長久」の祈願寺とされ、勅号を賜った「朝護孫子寺」となりました。
この功績は平安時代後期の国宝「信貴山縁起絵巻」3巻に描かれており、命蓮の奇跡譚を中心にした内容が描かれています。
塔頭には玉蔵院、成福院、千手院があります。また、霊宝館では寺宝を展示していて、毎秋、奈良国立博物館に寄託している縁起絵巻が里帰りして展示されています。
霊宝館 9:00~16:30
霊宝館 150円
JR・近鉄王寺駅からバス信貴大橋下車、徒歩約5分