聖徳太子により推古天皇の時代607年に創建とされる、古代寺院の姿を現代に伝える仏教施設。創建当時は斑鳩寺と呼ばれ、後に法隆寺と改称されました。
境内の広さは約18万7千平方メートルにも及び、金堂や五重塔を中心とする西院伽藍、夢殿を中心とした東院伽藍に分かれています。
西院伽藍は、現存する世界最古の木造建築物群であり、東院伽藍も古代建築の貴重な例とされています。
さらに、法隆寺は飛鳥・奈良時代の仏像や仏教工芸品など多数の国宝や重要文化財を所蔵しています。
「法隆寺地域の仏教建造物」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録され、日本で最初の世界遺産になりました。
国宝に指定されている金堂(670年の火災後の再建)は、二重仏堂で、入母屋造りで、桁行五間、梁間四間で、二重になっています。金堂内部は、中の間、東の間、西の間に分かれており、釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来を本尊として安置しています。
釈迦三尊像(国宝)は、623年に止利仏師によって作られた像で、後世の日本の仏像とは異なる様式を示しており、日本仏教彫刻史の初期を飾る傑作です。
薬師如来坐像(国宝)は、金堂の東の間の本尊とされています。金堂に安置されている飛鳥時代に作られた四天王立像、中の間で本尊釈迦三尊像の左右に立つ平安時代作の毘沙門天・吉祥天立像も国宝に指定されています。
国宝の木造五重塔は、現存する世界最古の木造五重塔です。高さは32.55メートルで、初重から五重までの屋根の逓減率が高く、五重の屋根の一辺は初重屋根の約半分の大きさです。
初層から四重目までの柱間は通常の三間ですが、五重目だけは二間となっています。初重内陣には、塔本四面具と呼ばれる塑像の群像が東・西・南・北それぞれに安置されており、この計80点の塑像が国宝に指定されています。
金堂・五重塔・中門・回廊は、中国や朝鮮にも残存しない初期の仏教建築様式です。
他にも多くの8世紀から13世紀に建てられた建造物が国宝に指定されており、その歴史的な価値は計り知れません。
2月22日~11月3日 8:00~17:00
11月4日~2月21日 8:00~16:30
拝観料金(西院伽藍内、大宝蔵院、東院伽藍内共通)
一般 1,500円
小学生 750円
法隆寺駅から徒歩で20分[1km]
法隆寺駅からバスで5分[1km] *法隆寺門前バス停下車すぐ