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もみうり

やわらかくなるまで、きゅうりを塩でよくもんだ酢の物

「もみうり」とは、きゅうりの酢の物のことで、やわらかくなるまで、きゅうりを塩でよくもむことから、「もみうり」と呼ばれたと言われる。口あたりがすっきりした「もみうり」には、ストレスを緩和できる要素が凝縮されている。夏の食卓によくあがる一品で昔から添え肴としてよく作られる。焼いた薄揚げや、さなぶり(“早苗振る舞い”がさなぶりになったと言われ、田植えの終りに、田の神を送り、宴を張って祝う行事)には、田の苗がよくつくように、吸い付くたこにあやかって必ずたこを入れる。 

蛸もみうり(たこもみうり)

「蛸もみうり」とは、きゅうりを塩で柔らかくなるまでよくもみ、タコと和えた酢の物のことです。田植えの終わりに感謝し、秋の豊作を祈る行事である早苗饗(さなぶり)の際に、吸盤を持ち吸い付くタコにあやかって、田の苗がしっかり根付くようにという願いからタコが入れられます。タコは縁起の良い食材であり、結婚式や宮参りなどのハレの日にもよく食されます。タコの代わりに、両面をあぶって千切りにした薄揚げを加えた「もみうり」も、夏の定番の家庭料理です。

夏野菜であるきゅうりを使用することから、夏によく食べられます。田植えが終わり、秋の豊作を祝う行事である早苗饗(さなぶり)の際にも食されます。

昔は、漬物用のきゅうりが肉質が固かったため、柔らかくなるまで塩もみしていましたが、現在のきゅうりでは軽く塩もみするだけで十分です。さっぱりとした酢の物なので、酒の肴としても人気です。

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もみうり

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