万葉集に詠まれた宣寸川(吉城川)に隣接した日本庭園。この庭園は地形の起伏と曲線を巧みに取り入れて造られ、春日山と若草山を背景に、杉苔と紅葉が美しく調和しています。
園内には大正期の近代和風住宅「旧正法院家住宅」とかや葺きの木造平屋建ての「離れ茶室」があり、茶室は野点も楽しめ、茶会に利用することができます。
茶室の東側は、杉苔で覆われた静かな場所で、周りには紅葉が植えられ、春には新緑、秋には紅葉が美しい彩りを添えています。
この庭園には、池の庭、苔の庭、茶花の庭があり、池の庭は江戸時代からの自然の地形を活用して造られ、西に建つ旧正法院家住宅と一体になっています。
苔の庭は、全体が杉苔で覆われた庭園で、茅葺き屋根の離れ茶室と一体となっており、静かな雰囲気を醸し出しています。
地下には、飛火野と同じ地下水脈が流れていると言われ、杉苔の生育に適した土地となっています。
茶花の庭には、季節感のある草花が植えられ、素朴で潤いのある景観を楽しめます。
この地にはかつて、元興福寺の子院である摩尼珠院があったと伝えられています。
明治時代に企業の迎賓施設として1919年に現在の建物と庭園が造られ、1989年に奈良県の所有に移り、広く一般に公開されています。
9:00~17:00
2月下旬~2月末日
無料
JR・近鉄奈良駅からバス *市内循環バス → 県庁東 下車から徒歩で3分
近鉄奈良駅から徒歩で15分