氷に深く関わる神社であり、その信仰の場でもあります。
吉城川上流の春日山に建てられた氷室(氷の貯蔵庫)に、奈良時代710年に元明天皇の勅命により、氷の神を祀ったことから始まりました。
春日野にある氷池で厳寒に結氷させた氷を氷室に蓄え、平城京に納めていました。
平安遷都後は廃止され、氷室神社は860年に現在地へ奉遷され、社殿は1217年に建てられたとされています。
氷を扱う業者より信仰が深く、毎年5月1日には献氷祭が行われています。この神事では舞楽、神前には高さ1メートルの鯉や鯛が封じ込められた氷柱が奉納されます。
毎月1日には氷の灯篭が灯される氷献灯がおこなわれ、幻想的な雰囲気が漂います。
夏季には、かき氷を御神前にお供えする「かき氷献氷」ができ、供えた後はかき氷を食べることができます。
氷の上におみくじを載せると文字が浮かび上がる「氷みくじ」で不思議な体験もできます。
また、しだれ桜の名所としても知られており、春には美しい彩りが境内を包みます。その荘厳な風景は一度見たら忘れられないでしょう。
4月~10月 6:00~18:00
11月~3月 6:30~17:30
無料
近鉄奈良駅から徒歩15分
JR・近鉄奈良駅から市内循環バス「氷室神社・国立博物館前」下車すぐ