生駒ふるさとミュージアムは、奈良県生駒市山崎町に位置する郷土資料館で、生駒の歴史と文化を学び、体感することができる貴重な施設です。旧生駒町役場の建物を活用し、2014年(平成26年)2月1日に開館しました。この建物は、昭和初期に建てられた歴史的価値の高い建築物であり、現在は国の登録有形文化財にも登録されています。
生駒町役場は、1933年(昭和8年)に竣工し、1934年から町役場として使用されました。設計は、生駒郡南生駒村小瀬出身の宮大工・中川吉治郎によるもので、彼は宝山寺や往馬坐伊古麻都比古神社の修理なども手がけた実績のある人物です。建物は1935年頃に増築され、役所としての機能をさらに高めました。
1958年に新たな町役場が完成したことで、旧庁舎は役場としての役割を終えましたが、その後は中央公民館として市民に親しまれる場所となりました。市民ホールや和室への改修が行われ、時には結婚式場としても利用されていた時期がありました。
2010年には、「和風官庁建築の好例」として登録有形文化財に認定され、2012年に中央公民館別館としての役目を終えました。改修を経て、2014年より「生駒ふるさとミュージアム」として新たな歴史を歩み始めました。
かつては「生駒市郷土資料館」が存在していましたが、1999年に閉館。その後、所蔵されていた資料は小学校や幼稚園などに分散して保管されていました。この状況を受けて、2005年には「生駒市郷土資料館新設検討委員会」が発足。2007年には資料館の必要性を示す報告書が提出され、整備の方向性が固まりました。
大規模な改修工事によりバリアフリー化や耐震補強、屋根の葺き替えが行われ、ついに2014年2月1日、現在の「生駒ふるさとミュージアム」が開館しました。
開館から着実に訪問者を増やし、2019年1月7日には入館者数が5万人を突破。地域住民をはじめ、観光客や学生など幅広い層に親しまれています。
旧庁舎は「コ」の字型をした木造平屋建ての構造で、正面玄関を中央に置き、北側に議会棟、南側に町政執務棟を配置するという明確な構成を持ちます。特に玄関上部と両側に見られる入母屋破風の意匠は、寺院建築の伝統を感じさせるものです。建物は竜田川沿いに建っており、自然との調和も魅力のひとつです。
生駒の歴史や民俗資料を常設展示しており、旧議場を活用しています。地域の成り立ちや人々の暮らしを、写真や実物資料で学ぶことができます。
定期的にテーマを設定した企画展が開催されており、展示室は元・議員控室および図書室として使用されていた場所です。
地域の会合やセミナー、ワークショップなどに使用されているスペースで、旧庁舎時代には事務室として使われていました。
地域に関する書籍や写真、映像資料などを揃えた閲覧スペースです。旧庁舎では町長室だった場所であり、今も市民とのつながりを感じられる空間です。
歴史・民俗・考古学など幅広い分野の史料を所蔵しており、研究者や教育関係者にも利用されています。
勾玉づくりや土笛づくりなど、体験学習の場として利用され、親子連れに人気のコーナーです。
受付・事務室なども完備されており、快適に施設を利用できます。
祝日を除く月曜日および年末年始(12月27日~1月5日)が休館日となっています。
近鉄奈良線・生駒線・けいはんな線生駒駅から南東に約800m。徒歩でアクセス可能な距離にあります。
生駒ふるさとミュージアムは、地域の歴史と文化を次世代へ伝える役割を担う重要な施設です。かつての行政施設としての重みを感じながら、今では市民の学びや憩いの場となっているこの場所を、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。生駒の歩みと人々の暮らしを感じる貴重な時間が、きっと皆様を待っています。