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漢國神社

(かんごう じんじゃ)

奈良県奈良市に鎮座する漢國神社は、古くから人々の信仰を集めてきた歴史ある神社です。延喜式神名帳に記載される式内社(小社、論社)であり、かつては県社としての格式を持っていました。現在では、地域の人々だけでなく、観光客にも親しまれる由緒ある神社です。

神社の由緒と歴史

漢國神社の創建は、推古天皇元年(593年)2月3日に遡ると伝えられています。天皇の勅命により、大神君白堤(おおみわのきみ しらつつみ)が園神を祀ったことに始まります。その後、養老元年(717年)には、藤原不比等が韓神二座を相殿として合祀したとされています。

かつては「春日率川坂岡神社」あるいは「園韓神社」とも称されていましたが、時代の流れの中で「園」が「國」に、「韓」が「漢」に転じ、現在の「漢國神社」という社名になったと伝えられています。

平安時代から戦国時代までの歩み

貞観元年(859年)には、平安京の宮内省に当社の祭神を勧請し、皇室の守護神としたと社伝では伝えられています。ただし、この点については、当時の平安京の園神社・韓神社の記録と矛盾があるとも言われています。

治承4年(1181年)、平重衡による南都焼討の影響で社殿は焼失しましたが、文治4年(1188年)に興福寺一乗院の覚昭大僧正の奏聞により再建が行われました。さらに、徳川家康からは法蓮村において知行田5反余りが寄付され、社殿の修繕も進められました。

近代に入ってからは、明治時代に県社として列せられ、その由緒と格式は今も大切に受け継がれています。

ご祭神と信仰

漢國神社では、以下の神々をお祀りしています。

これら三柱の神々は、古来より園神(そのかみ)韓神(からかみ)として尊ばれ、延喜式の名神大社に列せられている園神社・韓神社は当社からの勧請であると社伝では伝えられています。

境内の見どころ

本殿(奈良県指定有形文化財)

本殿は、三間社流造桧皮葺(ひわだぶき)の様式で建てられ、屋根には箱棟が設けられています。桃山時代に建造され、慶長15年(1610年)の修繕に関する文書も神社に残されています。詳細な記録があることで、当時の建築技術や文化を今に伝える貴重な文化財とされています。

林神社(りんじんじゃ)

境内社の一つである林神社には、饅頭の祖・林浄因(りんじょういん)と、菓子の神様である田道間守(たじまもり)が祀られています。日本唯一の饅頭の神社として知られ、全国の菓子業界関係者からの信仰を集めています。

饅頭まつりと節用集祭り

林浄因の命日である4月19日には、「饅頭まつり」が開催され、全国の菓子業者が自家製の銘菓を献上します。また、来場者には饅頭と抹茶が無料でふるまわれ、人気の行事となっています。

また、9月15日には、林家から出た碩学・林宗二の著作『饅頭屋本節用集』にちなんで、「節用集祭り」が行われます。印刷・出版業界からの参列もあり、民間印刷の原点を称える祭礼として知られています。

その他の摂社・末社
鎧蔵と文化財

神社には、徳川家康が大坂冬の陣(1614年)で奉納した鎧が保管されていたことから、「鎧蔵」と呼ばれる土蔵が存在します。現在、鎧は奈良国立博物館に寄託され、レプリカが神楽殿に展示されています。

この他にも、白雉塚(はくちづか)や表門、社務所など、見どころが多数あります。

文化財の指定

アクセス情報

漢國神社へは、以下の交通手段でアクセスできます。

Information

名称
漢國神社
(かんごう じんじゃ)

奈良市・生駒市

奈良県