フォレストパーク神野山は、奈良県山辺郡山添村に位置する県立月ヶ瀬神野山自然公園の中核をなす自然公園です。標高618.8メートルの神野山一帯を指し、なだらかな稜線と広々とした山容が特徴で、大和高原を代表する秀麗な山として古くから親しまれてきました。山全体がアウトドアと自然体験の場として整備されており、四季を通じて多くの人々が訪れます。
神野山の最大の魅力は、四季ごとにまったく異なる景観を楽しめる点にあります。春には山頂から山腹にかけてツツジが一斉に咲き誇り、緑の山肌を紅色に染め上げます。5月中旬から下旬にかけて見頃を迎えるこの光景は圧巻で、県内外から多くの花見客が訪れます。
初夏には、山麓に広がる茶畑で新茶の季節を迎え、やわらかな新芽の緑が青空に映える爽やかな風景が広がります。秋には山全体が紅葉に包まれ、赤や黄に染まった木々が穏やかな山の輪郭を際立たせます。冬になると、うっすらと雪化粧した静寂の世界が広がり、幻想的な雰囲気を味わうことができます。
神野山山頂からは、360度の大パノラマが広がります。天候に恵まれた日には、奈良盆地や伊賀盆地、大和高原の山々まで見渡すことができ、雄大な自然を一望できます。整備された遊歩道が設けられているため、登山初心者や家族連れでも安心して山頂を目指すことができます。
神野山は、アクセスの良さと周囲に人工の光が少ない立地条件から、星空観測の名所としても知られています。夜には満天の星が広がり、天の川や季節の星座を肉眼で楽しむことができます。近年では、早朝に発生する雲海の観賞スポットとしても注目され、幻想的な自然現象を求めて訪れる人も増えています。
フォレストパーク神野山を代表する人気スポットがめえめえ牧場です。ここでは約60頭の羊(コリデール種・サフォーク種)が放牧されており、来園者は間近で羊たちとふれあうことができます。モコモコとした愛らしい姿は、子どもから大人まで多くの人の心を和ませてくれます。
牧場ではエサやり体験のほか、羊の毛刈り見学や羊毛を使ったクラフト体験など、自然と命の大切さを学べるイベントも定期的に開催されています。毎年2月頃にはベビーラッシュを迎え、元気に走り回る子羊の姿を見ることができるのも大きな魅力です。
牧場に隣接する羊毛館では、めえめえ牧場で採れた羊毛を使った加工や手仕事を体験できます。編み物や織物を通じて、羊毛がどのように生活用品へと生まれ変わるのかを学ぶことができ、ものづくりが好きな人たちの交流の場にもなっています。
神野山山腹に位置する鍋倉渓は、大小の黒い岩石が幅平均25メートル、長さ約650メートルにわたって連なる奇岩景勝地です。火山の溶岩が流れたかのような迫力ある景観は、地形・地質学的にも非常に貴重で、自然の力強さを間近に感じることができます。夏にはライトアップイベントも行われ、昼間とは異なる幻想的な姿を楽しめます。
家族連れに人気なのが森林科学館です。館内には森を再現した展示空間や、「神野山すごろく」「木製ハイブリッドカー」など、遊びながら自然や森林の役割を学べる工夫が施されています。子どもたちが自然との関わり方を楽しく学べる教育施設として高く評価されています。
木工館では、ウッドクラフト体験が可能です。夏休みの工作から本格的な日曜大工まで、幅広い用途に対応しており、自然素材に触れながらものづくりの楽しさを体験できます。
園内には、山添産の食材を活かしたおふくろの味を提供する食事処「ほっこり食堂 映山紅」や、新鮮な野菜、手作り雑貨を販売する直売所があります。散策や体験の合間に、地元ならではの味覚を楽しむことができます。また、BBQ施設も整備されており、家族や友人同士で日帰りバーベキューを楽しむことも可能です。
フォレストパーク神野山では、年間を通じて多彩なイベントが開催されます。仔羊おひろめぇ〜会(3〜4月)、神野山つつじ祭り(5月3日)、星空のつどい(8月第1土曜日)、鍋倉渓ライトアップ(8月1日〜20日)など、自然と触れ合いながら季節を感じられる催しが魅力です。
自家用車の場合:
名阪国道・神野口IC下車、神野山方面へ約3.6km
公共交通機関の場合:
JR・近鉄奈良駅から山添方面行きバスに乗車し、「北野」バス停下車、徒歩約2.4km
フォレストパーク神野山は、花・星・動物・学び・食といった多彩な魅力が一体となった、山添村を象徴する自然公園です。四季折々に姿を変える神野山の自然に包まれながら、心と体をゆったりと癒やすひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。