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大峯山

(おおみねさん)

大峯山は、奈良県南部に位置する山で、修験道の聖地として知られています。「大峯山」は広義には大峰山脈全体を指し、狭義には山上ヶ岳(さんじょうがたけ)を指します。歴史的には、山上ヶ岳の南にある小篠(おざさ)から熊野までの峰々を「大峯」と呼び、小篠から山上ヶ岳を含み尾根沿いに吉野川河岸までを「金峰山」と称していました。修験道の信仰では、青根ヶ峰より南を「大峯」、以北を「吉野」として区別しています。

山上ヶ岳の風景

山上ヶ岳は、天川村の洞川地区から望むことができ、その岩壁や山頂の湧出岩など、雄大な自然景観が広がっています。

女人結界門

山上ヶ岳への登山道には、宗教上の理由により女人禁制であることを伝える「女人結界門」が設けられています。これは1300年の伝統を守るためのもので、訪れる人々に協力を呼びかけています。

歴史と信仰

修験道の発祥地

大峯山は、役行者(えんのぎょうじゃ)によって開山され、修験道の発祥地とされています。吉野から熊野に至る「大峯奥駈道」は、修験者たちが修行のために通った道であり、現在でも多くの行者が訪れます。

世界遺産への登録

この一帯は、1936年に吉野熊野国立公園に指定され、1980年にはユネスコの生物圏保護区に登録されました。さらに2004年には、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録され、大峯山寺や大峯奥駈道がその主要な構成要素となっています。

主な山岳と見どころ

山上ヶ岳(さんじょうがたけ)

山上ヶ岳は、標高1,719mで、大峯山寺が山頂に位置しています。この寺は、修験道の根本道場とされ、現在でも女人禁制を堅持しています。

稲村ヶ岳(いなむらがたけ)

稲村ヶ岳は、標高1,726mで、「女人大峯」とも呼ばれ、女性信者のための修行の場として開放されています。山頂からは大峯奥駈道などを見渡すことができ、絶景が広がります。

八経ヶ岳(はっきょうがたけ)

八経ヶ岳は、標高1,915mで、近畿地方の最高峰です。トウヒやシラベの原生林に覆われ、初夏にはシャクナゲやシロヤシオが咲き、7月初旬には国の天然記念物オオヤマレンゲが咲く花の山としても知られています。

女人禁制の伝統

大峯山は、宗教的慣習により、1300年間女人禁制を続けてきたとされています。明治政府が女人禁制を廃止する布告を出したにもかかわらず、その後も女人禁制を宗規とし続けた数少ない山のひとつです。現在でも、山上ヶ岳では女人禁制が維持されていますが、稲村ヶ岳では女性の入山が認められています。

宿泊施設と登山情報

宿坊と山小屋

山上ヶ岳の山頂直下には、大峯山寺を管理する5寺院の宿坊があり、信者のための宿泊施設として利用されています。また、稲村ヶ岳の山上辻には稲村ヶ岳山荘があり、登山者の休憩や宿泊に利用されています。

登山道の情報

洞川から大峯大橋までは道路が整備されており、女人結界門から山頂まで参道が設けられていますが、鎖場を登る長く険しい山道が続きます。登山の際は、十分な装備と体力が必要です。

まとめ

大峯山は、修験道の聖地としての歴史と伝統を持ち、自然豊かな山岳地帯として多くの登山者や信仰者を引きつけています。その厳かな雰囲気と美しい景観は、訪れる人々に深い感動を与えることでしょう。登山や参拝を計画される際は、事前に情報を収集し、安全に配慮して訪れてください。

Information

名称
大峯山
(おおみねさん)

吉野・天川村・十津川

奈良県