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町家物語館

(まちや ものがたりかん)

町家物語館は、奈良県大和郡山市洞泉寺町(とうせんじちょう)に位置する、歴史的価値の高い町家建築です。城下町として発展してきた大和郡山の中心市街地南東部にあり、周辺には今も古い町並みが残り、往時の風情を感じさせるエリアに佇んでいます。

大正時代に築かれた希少な木造三階建て建築

町家物語館は、大正11年(1922年)に納屋と蔵が建てられ、その後、大正13年(1924年)に本館と座敷棟が完成しました。当時としては極めて珍しい木造三階建ての建築で、建築技術の高さと先進性を今に伝えています。

この建物は、かつて遊郭として使用され、上流階級の客人を迎える華やかな社交の場として一世を風靡しました。しかし、昭和33年(1958年)に遊郭としての役割を終え、その後は下宿として利用され、客間は貸間として多くの人々の暮らしを支えてきました。

上流花街の面影を残す意匠と建築美

堅固な構造と丁寧な維持管理により、町家物語館は現在まで良好な保存状態を保っています。外観は質実でありながらも洗練され、かつての上流花街の繁栄を静かに物語っています。

内部に足を踏み入れると、意匠を凝らした欄間や、上質な数寄屋造りの小部屋など、随所に高度な建築技法を見ることができます。廊下や各部屋に設けられた窓にも多彩な工夫が施され、空間ごとに異なる表情を楽しむことができるのも大きな魅力です。

三連ハート形窓の魅力

館内の見どころの一つが、遊郭建築ならではの遊び心を感じさせる三連ハート形窓です。柔らかな曲線が連なるこの窓は、建物に華やかさと親しみやすさを与え、訪れる人々の印象に強く残ります。

登録有形文化財としての価値

町家物語館(旧川本邸)は、木造三階建て建築の貴重な遺構であること、そして大和郡山の歴史と文化を今に伝える重要な存在であることから、平成26年(2014年)10月7日に国の登録有形文化財に指定されました。建築史的にも文化史的にも高い評価を受けており、地域の誇りとして大切に保存・活用されています。

町家カフェ「語らい」でくつろぎのひととき

館内には『町家カフェ 語らい』が併設されており、来館者は見学の合間にコーヒーやソフトドリンク(有料)を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

また、観光案内の資料も充実しており、大和郡山市内や奈良県内の見どころを知る拠点としても利用できます。歴史的空間の中でくつろぎながら情報収集ができる点は、観光客にとって大きな魅力です。

入館案内

入館料:無料
気軽に立ち寄ることができ、歴史建築に親しめる開かれた施設となっています。

アクセス

近鉄橿原線「近鉄郡山駅」から徒歩約8分
JR大和路線「郡山駅」から徒歩約8分

駅から徒歩圏内という利便性の高さも魅力で、城下町散策の途中に立ち寄る観光スポットとして最適です。町家物語館は、大和郡山の歴史と文化、そして人々の暮らしの記憶を今に伝える、貴重な観光拠点といえるでしょう。

Information

名称
町家物語館
(まちや ものがたりかん)

天理・法隆寺

奈良県