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畝尾都多本神社

(うねおつたもと じんじゃ)

畝尾都多本神社は、奈良県橿原市にある歴史ある神社で、天香久山の北西麓に鎮座しています。この神社は、式内社である畝尾坐健土安神社と隣接しており、「啼澤神社」「哭沢神社」「泣沢神社」とも呼ばれ、地元では「なきさわのもり」として親しまれています。神社の境内は古くから神聖な場所とされ、豊かな自然に囲まれた静寂な環境が広がっています。

祭神

畝尾都多本神社の祭神は泣沢女神(なきさわめのかみ)です。この神は、水に関連する女神であり、境内には「泣沢」と呼ばれる井戸が御神体として祀られています。この井戸は古くから霊力を持つ場所とされ、地域の信仰の中心として大切に守られてきました。

歴史と由来

古代からの信仰

畝尾都多本神社の創建時期は不明ですが、『万葉集』巻第二の二〇二には、この神社に関する記述があります。その中で、持統天皇十年(696年)に松隈女王が泣沢女神に神酒を捧げ、高市皇子の延命を祈ったものの、その願いが叶わなかったことを恨む歌が詠まれています。これにより、少なくとも飛鳥時代にはこの神社が存在していたことが確認できます。

また、境内の石碑には、平田篤胤の『玉襷』の一節「泣沢売神は命乞の神なり」や、本居宣長の『古事記伝』の「語源的に沢女は雨に通ず水神なり」といった言葉も刻まれており、この神社が古代から命乞いや再生を祈る場所として信仰されていたことがうかがえます。

延喜式内社としての地位

畝尾都多本神社は延喜式内社に比定され、同じく式内社である畝尾坐健土安神社とともに天香山坐四処神社の一つとされています。1446年(文安3年)の『和州五郡神社神名帳大略注解』にもその名が見られ、長い歴史の中でその重要性が認識され続けてきたことがわかります。

社名の由来

「畝尾」の名は、「うねうねとした地形」や「山の裾が長く引いている場所」を指す言葉から来ているとされ、これは香久山の麓に位置するこの神社の地形を示しています。

境内の見どころ

神体の井戸

境内には「泣沢」と呼ばれる神聖な井戸があり、これが御神体として祀られています。この井戸は古くから神秘的な力を持つ場所とされ、水の神である泣沢女神への信仰の象徴として、多くの参拝者が訪れます。

摂末社

近隣の見どころ

神社の周辺には、天香久山や香久山正倉の遺構など、歴史的な見どころが点在しており、古代から続く奈良の歴史と自然を楽しむことができます。

アクセス情報

畝尾都多本神社は奈良県橿原市内にあり、公共交通機関や車でのアクセスが可能です。周辺には駐車場もあり、気軽に訪れることができます。

Information

名称
畝尾都多本神社
(うねおつたもと じんじゃ)

明日香・橿原

奈良県