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鴨山口神社

(かも やまぐち じんじゃ)

葛城の山麓に鎮まる古社

鴨山口神社は、奈良県御所市に鎮座する由緒ある神社です。延喜式神名帳に記載された式内大社であり、古くから地域の人々の信仰を集めてきました。近代社格制度においては村社に列格しています。葛城山の入口にあたる地に鎮座し、自然と人々の暮らしを結びつける神社として大切に守られてきました。

御祭神

主祭神は、山の神として知られる大山祇命(おおやまつみのみこと)です。あわせて、大日霊大神(おおひるめのおおかみ)御霊大神(ごりょうおおかみ)を配祀しています。山の入口に祀られる大山祇命は、稲作に欠かせない雨や風をもたらす神として、古代の人々の切実な祈りを受けてきました。

創建と歴史

創建年代は明らかではありませんが、『延喜式』には「大和国葛上郡 鴨山口神社」として記され、月次祭・新嘗祭にあずかる神社であったことが分かります。山口社は十四社ありますが、その中でも葛上郡の鴨山口神社が本社とされ、下鴨社(鴨都波神社)に対して上鴨社とも呼ばれていました。

社伝によると、もとは神社の西北方、俗に「岸ノ山」と呼ばれる場所に鎮座していましたが、天災により山が崩れ、現在の地に遷座したと伝えられています。また、天安3年(859年)、清和天皇の御代に正五位下の神階を授けられており、平安時代にはすでに格式ある神社として朝廷から認められていたことがうかがえます。

社殿と文化財

本殿は春日造・桧皮葺の端正な建築で、拝殿は瓦葺となっています。本殿に安置されている木造大日霊貴命坐像および木造御霊大神坐像は、昭和24年に国の重要文化財に指定されました。いずれも藤原時代前期(9世紀頃)の作とされ、大日霊貴命坐像は衣冠をまとった座像で高さ約56センチ、御霊大神坐像は女神像で約50センチと、貴重な平安彫刻を今に伝えています。

境内の見どころ

境内には拝殿・本殿のほか、桜木社(稲荷神社)春日神社天満神社などの摂末社が点在し、落ち着いた雰囲気の中で参拝することができます。葛城の自然に包まれた境内は、古代から続く信仰の息づかいを静かに感じさせてくれる場所です。

Information

名称
鴨山口神社
(かも やまぐち じんじゃ)

明日香・橿原

奈良県