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水平社博物館

(すいへいしゃ はくぶつかん)

人権の歴史と未来をつなぐ学びの場

水平社博物館は、自由と平等、人権の確立、そして部落差別の撤廃を目指して1922年に創立された「全国水平社」と、その運動に人生を捧げた人々の歩みを後世に伝えるための文化施設です。1998年に開館し、水平社創設100年を迎えた2022年には展示内容を刷新し、より分かりやすく、現代的な博物館へとリニューアルされました。

全国水平社と人権運動の歩み

全国水平社は、1922年3月3日、「人の世に熱あれ、人間に光あれ」という力強い言葉とともに誕生しました。その中心となったのが、奈良県御所市柏原で生まれ育った青年たちです。「人間を尊敬することによって自ら解放せん」という理念のもとに発表された「水平社宣言」は、日本初、そして被差別当事者による世界初の人権宣言といわれ、国内外の人権運動に大きな影響を与えました。

展示の特徴と工夫

館内では、当時の部落差別の実態や、差別に立ち向かった人々の人物像、全国へと広がった水平社運動の軌跡を、豊富な史料とともに紹介しています。また、マンガの名場面を通じて差別の本質を考える展示や、「ことばの美術館」と題した心に残る言葉の紹介など、中高生から大人まで理解しやすい工夫が随所に施されています。2016年にアジア太平洋地域ユネスコ「世界の記憶」に登録された関連資料も展示され、国際的な人権史の中での意義を学ぶことができます。

博物館設立の背景

柏原は「水平社発祥の地・人権のふるさと」として知られています。1980年代の地区改良事業により、地域の景観や歴史の継承が課題となる中、水平社運動の精神と遺産を後世に伝える必要性が高まりました。こうした思いに共感した全国の人々から寄せられた浄財をもとに、1998年、水平社歴史館として開館し、翌年に博物館法にもとづく登録博物館「水平社博物館」となりました。

自然に包まれた学びの環境

博物館周辺には、西光寺やホホマ丘、人権ふるさと公園が広がり、緑豊かな自然と四季折々の草花が来館者を迎えます。静かな環境の中で、人権について深く考え、学ぶことができる点も大きな魅力です。

アクセス情報

バス利用:最寄バス停「郡界橋」下車、徒歩約0.5km。近鉄橿原神宮前駅(西口)または近鉄御所駅から奈良交通バス(系統53)利用。
鉄道利用:JR掖上駅下車、徒歩約1.2km。

Information

名称
水平社博物館
(すいへいしゃ はくぶつかん)

明日香・橿原

奈良県